昨日23日に実施されたフランス大統領選の第1回投票の結果は、
中道系独立候補のエマニュエル・マクロン元経済産業デジタル相が得票率で首位、
いずれの候補者も過半数に届かず、来月7日に実施する第2回の決選投票を
マクロン氏とルペン氏が争うことが決まったようです。
う~む…、結局、こうなりましたか……。
両者の得票率にはほとんど差がないことから、
アメリカ大統領選挙のように、今の世界では何が起こっても不思議でなく、
決選投票の行方も予断を許さない状況だと感じます。
「これも選挙という民意を反映したものだから」と自分なりに思っていたところ、
昨日の朝日新聞デジタル版「文化の扉」には、次のようなことが書かれていました。
『森政稔・東大教授(政治思想史)は民主主義思想の歴史的な発展を踏まえると、
「ポピュリズムは民主主義とは違うものと考えるべきだ」と語る。
ルソーが『社会契約論』で語ったように、
民主主義の基本には人民主権という考え方がある。
だが、現代の民主主義はさらに進み、主権を持つ「我々」の内部には
いろんな人がいることに気づいている。
その「違い」を守る仕組みを含めて民主主義と考えるというのだ。
デモやNPO活動など選挙以外の手段で、私たちは民意を「表現」し、
民主主義をよりよいものにアップデートしようとしてきた。
「選挙は民主主義の回路の一つに過ぎない。それを絶対視し、
民意を聞けば『何でもできる』と語るポピュリストは実は古いタイプの政治家です」
閉塞(へいそく)した政治にポピュリズムしかないと考えるのは、
政治の刷新どころか後退なのだ。』
再び、う~む……。ますます分からなくなってきました。
政治と民意をつなぐべき政党が役割を果たさない時、
危うさは残るけれども、ポピュリズムが議会政治のゆがみをただすと、
評価する専門家もいるそうですし、
確かに似たようなことが書かれていました。
政治の刷新なのか、後退なのか……?
日本の若者は、このような状況をどう思っているのか、意見を聴いてみたいです。
いや、日本の場合は、まずは若者に選挙で投票所に足を運んでもらうことが、
優先課題なのかもしれません……。