今日23日の日経新聞デジタル版に掲載された
『理不尽な指示が会社を壊す~日大アメフト事件の教訓』という次の内容の記事から、
「学ぶべきこと」と「考えさせられること」がありました。
『アメリカンフットボールの試合で相手に反則行為をした日大の選手が
22日に記者会見し、背景に前監督らの指示があったと語った。
企業でも東芝や日産自動車で内部告発により不祥事が明らかになるなど、
社員が会社の理不尽なやり方を黙って受け入れる時代ではなくなっている。
初動が遅れると結果的に人材を傷め、企業のブランドイメージも低下すると認識する必要がある。
~ (中略) ~
「事実の公表や謝罪は組織がやるべきこと。今回は組織(日大経営陣)が適切に対応しなかったため、
選手が会見せざるを得なくなった」。
企業の危機管理にかかわる山口利昭法律事務所の山口利昭弁護士は、
今回のケースは日大の初動の遅れが事態を大きくしたと指摘する。
当初の対応をアメフト部任せにしたやり方は、
企業でいえばトップが特定部署の問題だと放置するのと同じだ。
不祥事を知ったトップは「問題を小さくとらえず、第三者を入れて早急に調査すべきだ」(山口氏)。
企業として自浄能力を発揮できなければ、一部門や子会社の小さな不祥事でも、
会社の屋台骨を揺るがすことになりかねない。』
う~む、なるほど‥‥。危機管理においては「初動」が大切なのですね。
ところで、危機管理といえば、2012年1月31日のこの日記で、
ジャック・ウェルチ氏の「5つの危機管理の前提」について書いたことがあります。
miyoshi-s.hatenablog.com
その5つの前提とは、次のようなものでした。
①問題は見かけよりもひどい。
②この世に秘密にしておけることは何もなく、やがてすべてが白日の下にさらされる。
③あなたやあなたの組織が危機に対処する姿は、最悪の形で報道される。
④業務手順と人を変えざるを得ず、血を見ることなく収拾できる危機はない。
⑤組織は生き残り、危機的事件のおかげでさらに強くなる。
今回の事件でもピッタリ当てはまるような気がします。
日大が伝統校の名に恥じないよう、④の自浄作用を発揮して危機的状況を乗り越え、
「さらに強くなった姿(組織)」を是非私たちに見せてほしいと思います。