しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

デジタル化がおくれる行政手続き

先週18日の日経新聞に、「行政手続き、オンライン完結は1割未満 経済の足かせ」

という記事を読んで、いろいろと考えるところがありました。

その記事によると、国の行政手続き約5万6千件のうち、

役所に出向かずオンラインで完結できるものは全体の1割に満たないそうで、

デジタル政策の旗振り役の経済産業省総務省でさえ、それぞれ7.8%と8.0%で1割に届かず、

国土交通省は2.8%、農林水産省は1.3%とのことでした。


また、同じ日の日経新聞電子版では、

「オンライン化が進まない理由」についての解説記事が掲載されていて、

次の3点が指摘されていました。

①証明書を紙で提出する必要がある。

 ⇒国内で法人を設立する登記手続きでは、

  会社代表者の印鑑を書類に押して提出する「印鑑届出」が必要

  車を売買して名義変更する際に紙の車検証を運輸局まで取りに行く必要 など

②提出する紙の数が多い。

 ⇒民泊用の簡易宿所を始める手続きでは、旅館業の許可や消防の届けなど必要書類は

  10種類近くに上る。など

③早さより不正防止を重視する。

 ⇒米国や欧州はまずお金を配り、後から不正をただす方法でスピード重視の支援につなげている。


う~む、なるほど‥‥。

「約20年前からデジタル化の旗を掲げながら一向に改善しないアナログな現状は、

 (コロナ禍からの)再開に向かう経済の足を引っ張る。」

「デジタル戦略の巧拙はコロナ禍からの回復力にも響く。」という記事のご指摘が、

ズシリと胸に響きます。


行政の情報系システムは、家にたとえれば、それぞれの組織が増改築を重ねているようなもの‥‥。

この際、一時的に経費がかかっても、システムの標準化というか、

システムの再構築を早急に検討すべきでは‥‥と感じたのですが、違うかしら‥‥?

「夏至の日」、「父の日」の雑感

今日から二十四節気の「夏至」(6/21 ~ 7/6)です。そして、今日は父の日でもあります。

「こよみのページ」のHPによると、

『(6月第3日曜日)1972年(昭和47年)に当時のニクソン大統領が、

 「6月の第3日曜は父の日」と宣言し、アメリカでは正式な祝日となった。』との解説がありました。


へぇ~‥‥、「父の日」って、けっこう歴史が新しかったのですね‥‥。意外でした。

その父の日に、娘と孫娘が、松山市内の「もつ鍋」専門店のテイクアウト商品を持参して

我が家にやってきました。

お鍋を囲んでの家族団欒の食事は、お店で食べるのと同じぐらいに、とっても美味しかったです。


さて、話は変わりますが、最近、「詰将棋」のアプリをインストールして、

初歩からの問題に挑戦しています。

まずは「入門一手詰」の120問をなんとかクリアし、「三手詰」に挑戦し始めたものの、

一問一問の正解にたどり着くまでに、相当な時間を要するようになりました。

いざ始めてみると、結構面白くて、認知症の予防にもなるような気がしています。(苦笑)


インストールといえば、コロナ対策の「COCOA」も、今日、導入しました。

なんだか「お守り」を身に着けているような‥‥、そんな安心感を抱かせるものがあります。

このアプリが、「お守り」以上の効果が発揮されることを期待したいと思います。





叱咤激励と受け止めた本

『還暦からの底力~歴史・人・旅に学ぶ生き方』(出口治明著:講談社現代新書)を読了しました。


有益な記述が盛りだくさんだった本書のなかでも、

なぜか出口さんが引用された、お二人の言葉が強く印象に残りました。

その一つは、フランスのエマニュエル・マクロン大統領の著書「革命」のなかの言葉。

『私は、自らの文化と価値観を伝えるフランス、チャンスを信じ、リスクをとり、希望を持ち、

 不当な不労所得や私腹を肥やした人間の冷笑的態度を認めないフランスを望む。

 一人一人が人生を選択し、自分で働いて生計を立てることができ、

 効率がよく、公正で、行動的なフランス、最も弱い者のことを考え、

 自国の国民に信頼を寄せている、さまざまな面を融和させるフランスを望む。』


もう一つは、元・東大全共闘代表で、在野の科学史家・山本義隆さんの、

「人は何のために勉強するのか?」という質問に対する答え。

『専門のことであろうが、専門外のことであろうが、

 要するに物事を自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を表明できるようになるため。

 たったそれだけのことです。そのために勉強するのです。』

そして、著者の出口さんご自身の言葉といえば、

なんといっても『迷ったらやる。迷ったら買う。迷ったら行く』でした。


「考える葦」としての人間の成長には完成も終わりもないから、

大人になっても一生勉強し続けることと、健康寿命を延ばすために長く働くこと、

この二つを特に強調されていた出口さん‥‥。

「敬老思想」にどっぷりと染まった私には、本書の内容を実践するのはハードルが高いけれども、

叱咤激励のお言葉と素直に受け止めました。

心の中の帳簿

「沛然(はいぜん)」という言葉を新明解国語辞典(三省堂)で調べると、

『「雨が盛んに降る様子」の意の漢語的表現』という語釈がありました。

昨夜の雨は、まさにその「沛然」という言葉のような激しい雨でした。


さて、検察当局が河井克行前法相と、妻の案里参院議員を

公職選挙法の買収違反容疑で逮捕したことを受け、今日の日経新聞一面コラム「春秋」には、

次のようなことが書かれていました。


『おカネに色はない、という。

 だが、人は無意識のうちに様々な収入を、心の中の「帳簿」で仕訳し、支出行動を決めるのだという。

 汗水たらして得た報酬は大切に使おうとする。

 一方、賭けマージャンや公営ギャンブルで勝った利益は「棚ぼた」と考え、散財しがちだ。

 行動経済学の権威でノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー氏は、

 これを「メンタル・アカウンティング」(心の会計)と名付け、不合理な人間の振る舞いを研究した。

 当局が税金を多く徴収し、後に還付すると‥‥。人々は案外、無頓着に使ってしまう。

 「あぶく銭勘定」に色分けする心理が働くのだろうか。‥‥

 ‥‥自民党の収入の約3分の2は政党交付金だ。

 政党への公的助成は、政治家の不正なカネ集めを抑制する目的で制度化された。

 もし私たちの税が、買収の原資になったとしたらやりきれない。

 政治資金の使途は不明朗で、キャバクラ代などに支出した例もある。あぶく銭と考えているのか。

 事件のもう一つの闇はここにある。』


う~む、なるほど‥‥。「心の中の帳簿」「心の会計」ですか。上手い表現ですね‥‥。

とすると、政府からいただいた「特別定額給付金」は、

それぞれの人の心に、どんな「仕訳」心理をもたらすのかしら‥‥?

家計収入の一定額を年金に頼り、将来不安も消えない我が家にとっては、とっても大切なお金です。

紙面の先生方のような「あぶく銭勘定」という感覚は、心の片隅にもありません。

日々は無情にも‥‥

ふぅ~‥、今日はようやく木曜日で、明日の金曜日はお休みです。

週四日の勤務も今年で二年目だけれど、

その勤務形態も最近は、精神的にも体力的にも限界を感じるようになりました。


明日は明日で、四週間に一度の泌尿器科病院の通院の日、

また、再来週27日の、母と祖母の二十五回忌の準備も、この週末には始めなければなりません‥‥。


そうこうしているうちに、日々は無情にも過ぎ去っていきます‥‥。

スミマセン‥‥。疲れ気味なので、今日はこれぐらいで‥‥。おやすみなさい。