しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

心の琴線に触れる詩との出合い

「こよみのページ」のHP、「今日は何の日?」を閲覧すると、

今日は「犀星忌」とのことで、次のような解説がありました。


『小説家・詩人の室生犀星の1962(昭和37)年の忌日。

 「愛の詩集」「幼年時代」「あにいもうと」「杏つ子」等の作品を残しました。』


この解説を読んで、犀星の、あまりにも有名な詩を思い出しました。

『ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの

 よしや うらぶれて異土の乞食となるとても 帰るところにあるまじや 

 ひとり都のゆふぐれに ふるさとおもひ涙ぐむ

 そのこころもて 遠きみやこにかへらばや 遠きみやこにかへらばや‥‥』


また、「室生犀星記念館」のHPでは、「よき友とともに」という詩が紹介されています。

『心からよき友をかんじることほど その瞬間ほど

 ぴつたりと心の合つたときほど 私の心を温めてくれるものはない

 友も私も苦しみつかれてゐる よいことも悪いことも知りつくしてゐる

 それでゐて心がかち合ふときほど嬉しいときはない

 まづしい晩食の卓をともにするとき 自分は年甲斐もなく涙ぐむ いひしれない愛情が湧く

 この心持だけはとつておきたくなる 永く 心にとつておきたくなる 「第二愛の詩集」より』


久しぶりに犀星の詩に触れて、感慨深いものがありました。

私と犀星の詩との最初の出会いは、多感な高校生の頃だったと記憶しています。

それは、振り返れば、まさしく「心の琴線に触れる詩との出合い」だったように思います‥‥。

憂鬱な日々が続く‥‥

今週は、通常の業務に加え、年度末の処理や事務引継ぎ、

さらには理事会などの重要会議が重なって、私にとっては「怒涛」のような一週間でした。


そして、愛媛県では今日も、新たに59人の新型コロナの感染が確認されて、

過去最多を更新する毎日が続いています。

このうちの多くが松山市内の繁華街でのクラスターで、

たったの3日間で93人のクラスターが確認されたとの報道がありました。

しかも、その多くが感染力が強い変異ウイルスに感染しているとか‥‥。


う~む‥‥。(絶句)

このところの暖かさで桜の開花が進み、また、東京オリンピック聖火リレーが始まるなど、

本来ならば、明るい話題に心がウキウキするはずなのに、

とてもメローというか、憂鬱な日々が続いています‥‥。

せめて、春のセンバツ高校野球で活躍するの選手の皆さんの姿に、

明日への勇気と希望を見出したい‥‥、そんなふうに思っているところです。

学び続ける姿勢を失わずに

今日の日経新聞一面コラム「春秋」は是非、その全文を引用させていただき、

この日記に書き残しておこうと思います。


『春は旅立ちの季節。恩師への感謝を胸に、フレッシュな個性が新たな活躍の場へ羽ばたいていく。

 さて、今月末で惜しまれつつ閉じる歴史ある学びやは、

 どれほど多くの国際的人材を世に送り出しただろう。

 NHKラジオ「実践ビジネス英語」の放送が終了するという。

 前身のプログラムは1987年に始まっている。

 1年間を除き杉田敏さん(77)が内容を書いて、本番の案内役も務めてきた。通算で33年だ。

 テキスト最終号によれば、1世紀近いNHKの放送史で同一の講師が

 これだけ長く務めた語学番組はない。

 米国のグローバル企業が舞台の英会話は時代を映し、レベルも高かった。

 昨年来の各週のテーマも「週4日勤務制」や「世界手洗いデー」「ネットいじめ」など

 日米共通の話題をタイムリーに捉えている。

 杉田さんは情報源として、ニューヨーク・タイムズなど海外の複数のメディアには毎日、

 目を通したという。

 そこへ江戸っ子らしい軽妙なテイストも加わり、とっつきにくさを和らげていた。

 人生百年時代や流動化する雇用を背景に、学び直しの大切さがいわれる。

 冊子とラジオだけで入門できた良質の環境がなくなるのは寂しいが、

 スマホやネットなどで学習の利便性は格段に高まった。

 それを知る杉田さんも、最終号で後進をこう励ます。

 「今後、放送はなくなりますが、勉強はお続けください。さようなら」』


コラムを読んで、若かりし現役時代の一時期、「実践ビジネス英語」のテキストやCDを買って、

杉田さんのラジオ講座の視聴に挑戦したことを思い出しました。

まぁ、それはもう、レベルが高くて、もともと素養のない私は、長続きしませんでした。


ただ、今でも、「personal decision making」(決断の時)という言葉を、

杉田さんの講座で聞いたことは、はっきりと覚えています。

コラムによると、杉田さんの最終号の言葉は「勉強はお続けください」とか‥‥。


もう、さすがにこの歳で、英会話に挑戦することは無理だけれど、

仕事をリタイアした後も、

「勉強する姿勢」「学び続ける姿勢」だけは、持ち続けていたいと思います。

スリリングな展開を堪能する

終日、雨模様で、吹く風が強く冷たく、肌寒い一日となりました。


さて、今日は、NHKプラスで、第70回NHK杯テレビ将棋トーナメントの決勝戦を視聴しました。

稲葉陽八段と斎藤慎太郎八段の対局で、佐藤康光九段の解説という決勝戦

個人的には、これまで2度、決勝戦で敗れていた稲葉八段に、何とか勝ってもらいたいと応援していました。


対戦の内容は、佐藤九段が解説されていたように、

終盤までどちらが優勢なのかサッパリ分からないような、

そんなスリリングな展開の熱戦だったと思います。


対局の結果は、稲葉八段の勝利に終わりましたが、

斎藤八段の、爽やかな敗戦の弁が強く印象に残った次第です。次は、斎藤八段を応援したくなりました。


それにしても、NHK杯に登壇する棋士の皆さんは、とても謙虚で、好感が持てる方ばかりです。

将棋という厳しい勝負の世界を戦い、そして幾多の辛酸を嘗めることによって、

自ずからその人格も磨かれていくのだと思いました。

一日はどんな色に染まるのかな‥?

最近、休日には、音楽配信サービス「spotify」で、懐かしい音楽を聴くことが多くなりました。

有難いことに、再生すればするほど、私の好きそうな曲の視聴を薦めてくれます。


今日は、「メイド・フォー・ユー」の「タイムカプセル」というコーナーに、

「懐かしいあの頃が蘇る。そんな気持ちになるプレイリストを用意しました。」

というメッセージが掲載されていて、迷わずにクリックしてみると、

まず最初に流れてきたのが、井上陽水の「白いページ」という曲でした。


♬ まっ白な陶磁器を ながめては飽きもせず かといって触れもせず

  そんなふうに君のまわりで 僕の一日が過ぎてゆく


う~む、なるほど‥‥。

この曲は、自分からは積極的に選曲することはなかったと思うけれど、

いざ聴いてみると、確かに懐かしい昔が蘇り、胸が熱くなりました。


仕事を完全リタイアする来月からは、私の一日は、どんな色に染まるのでしょうね‥‥?