昨日の続きです‥。
4月30日(火)の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、永井陽右〈ようすけ〉さんの
「自身の思考の輪郭線は常にぼやけていたほうがより良い社会を創ることができる」という「ことば」で、
いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『物事はつねに多元的かつ多岐的なもので、白か黒か、
右か左かはっきりさせるというのは賢い選択ではないと、テロと紛争の解決に取り組む活動家は言う。
「共感」がもし、共通項を見つけ一体になろうとすることであれば、
それこそが自分たちとは違う人らとの対立や分断を生む。
わかりあえないと思い定めておくほうが、理解の余地は少しは広がる。「共感という病」から。』
なるほど、「わかりあえないと思い定めておくほうが、理解の余地は少しは広がる」ですか‥。
この「ことば」とその「解説」を読んで、アメリカ社会の対立と分断が頭に浮かびました。
「思考の輪郭線を常にぼやけさす」ことも、けっこう難しいことなのかもしれません‥‥。
ところで、今日の愛媛新聞に、佐々木常夫・元東レ経営研究所社長の訃報記事が掲載されていました。
現役の頃、県民文化会館で佐々木さんの講演を拝聴したことを思い出しました。
その佐々木さんは、講演や著書で多くの名言を残されていますが、
最も印象に残っているのは、「プアなイノベーションより、優れたイミテーションを」という言葉です。
ご冥福を心よりお祈りします‥‥。