今日の日経新聞「経済論壇から」の、
「コロナで問われる政治の真価」というタイトルの記事が勉強になりました。
今回、土居丈朗・慶大教授が取り上げられた論考のうち、特に印章に残ったのは、次のような記述でした。
『早稲田大学教授の河野勝氏(Voice8月号)は、安倍晋三政権のコロナ対応は、
公衆衛生や経済での評価は分かれ、まだ確立しないが、政治的には大失敗と評する。
内閣支持率の大幅下落がその証左という。
国家が危機に直面すると、少なくとも短期的に自国のリーダーに対する評価が高まる
「旗下集結効果」が広く観察される。
危機に対しリーダーがその先頭に立つ姿を歓迎し評価する。
しかし、他国や他地域のリーダーと比較される政治的試練にさらされることがわかっていながら、
安倍首相は、定期的に記者会見を開かず、国民に説明を尽くさなかった。
まさに政治のリーダーシップが問われている。
河野氏は、優れたリーダーを測るのは「その人でなければできない」という素質を持つことが、
最も重要な基準とにらむ。
リーダーは専門家に委任して様々な確率を計算させ、様々なリスクを明示化させ、
様々な選択肢を提示させることができる。対立する意見を述べさせ、長短を論争させることもできる。
ただ、それらを徹底しても唯一の正答が見えないことがある。
まさにそのとき、政治のリーダーシップの真価が問われるという。』
う~む、なるほど‥‥。
優れたリーダーを測る最も重要な基準は、
『「その人でなければできない」という素質を持つこと』なのですね‥‥。
ということは、古今東西のリーダーにいくら学んでも、
今まさにその時に、この素質を持ったリーダーが不在であれば、
国家・国民の行く末は、極めて不確実・不安定になるということでしょうか‥‥?
「疾風に勁草を知る」ということわざもあります。
有事にこそ「リーダーシップ」が発揮されることを期待したいと思います。