今日は「冬晴れ」の一日となりました。
さて、「日本人は背中が好きだ。」という冒頭の文章で始まる、
今日の日経新聞一面コラム「春秋」に、次のようなことが書かれていました。
『‥‥そんな菅さんが、国会が事実上閉幕したきのう、就任以来2回目となる会見に臨んだ。
官邸での「ぶら下がり」と呼ばれる一方的な発信とは違う、久しぶりのやり取りの場である。
コロナ対策や「桜を見る会」の前夜祭をめぐる疑惑などで質疑応答がなされたが、
自らの思い、自らの言葉で語ったようには聞こえなかった。
コロナ禍の中で発する海外の指導者の言葉に心打たれることがある。
国民性の違いなどもあり同じようにはいかないだろうが、
菅さんにもセールスポイントであるたたき上げならではの、実直な言葉を期待したい。
説明不足は国民に「背を向ける」ことになる。』
「指導者の言葉」といえば、昨日の愛媛新聞文化欄に、
翻訳家の鴻巣友季子さんが、「初づくし 胸打つ言葉」というタイトルで、
「ハリス米副大統領候補演説」について解説されていました。
その解説の最後には、次のようなことが書かれていました。
『‥‥ハリス氏は性別に関係なく子どもたちにこう訴えた。
「志高く夢みよ、信念をもって先陣を切れ、たんに前例がないからと他人が否定しても、わが道をゆけ。
わたしたちはみなさんの一歩一歩に喝采を送ります」と。
いまの日本でも、子どもたちにこんなメッセージを誇らかに伝えられる政治家の到来を期待する。』
なぜ、日本では、ハリス氏のような「誇らしいメッセージ」を伝えられる政治家がいないのでしょう‥‥?
[国民はみずからの程度に応じた政治しかもちえない]とは、松下幸之助翁の言葉のようですが、
この日本で、政治家のレベルを批評・批判するのは、
残念ながら、「天に向かって唾を吐く」のと同じ行為なのかもしれません‥‥。