日経新聞電子版のニュースレター「Editor's Choice 編集局長が振り返る今週の5本」は、
今回から執筆者が変わりました。どんな「視点」を提供していただけるのか、今から楽しみです。
その初回には、次のようなことが書かれていました。
『年度替わり。仕事場が変わったので机を片付けています。
今年こそは捨てる、と意を決しても後ろ髪を引かれるように手が止まります。
とりわけ本は捨てられず、付箋が挟まれていたりするとなおさらです。
経済学者の吉川洋さんの本にこうありました。高度成長期の初め、5万人の紙芝居屋さんが存在した。
当時の労働力人口3500万人、700人に1人の仕事が紙芝居だった。‥‥』
「経済学者の吉川洋さんの本」というのは、『高度成長~日本を変えた6000日』(中公文庫)のことで、
吉川先生は具体的に次のように書かれています。
『‥‥画像に飢えていたのは、大人だけではない。そうした子供たちには「紙芝居」があった。
紙芝居こそは子供にとって最大の娯楽であり、またそこは最大の社交場でもあった。
木戸銭を払うともらえる駄菓子を食べながら、子供たちは我を忘れて紙芝居に没頭した。
紙芝居業者は最盛期には全国で五万人いたという。
当時の十五歳未満の人口は約三千万人。子供六百人につき一人の紙芝居屋さんがいたことになる。
一方就業者数は三千五百万人。働く日本人のうち七百人に一人は紙芝居屋さんだった!
しかしこれも高度成長期にテレビが普及すると消えるべくして消えた。』
はぃ、私も子供の頃、紙芝居に夢中になった一人です。
社宅の空き地に紙芝居屋さんがやって来ると、子供がたくさん集まってきます。
私の記憶では確か、棒についた飴玉か、えび煎のようなものを食べた記憶があります。
ただ、肝心の紙芝居の題材は、なかなか思い出すことができません。「月光仮面」だったっけ‥‥?