今日は町立図書館に行って、11月26日(日)から12月2日(土)までの
朝日新聞一面コラム「折々のことば」を、まとめ読みしてきました。
この一週間で印象に残ったのは、二つの「ことば」でした。
まず、11月26日(日)は、柚木沙弥郎(ゆのきさみろう)さんの
「“明るく”あきらめるのがいいね。」という「ことば」で、
いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『歳(とし)をとると、いろんなことができなくなる。散歩も風呂も、大好きな餅を食べることも。
でもそれを辛(つら)いとは思わず生きてきたと、染色家は言う。
人生は「楽しくなくちゃ、いけない」。だから妙な「こだわり」は捨て、
「自分でできること」を変えていけばいいのだと。なんだか景色も明るくなる。
「和楽」(12・1月号)の特集《柚木沙弥郎 101年の人生と仕事》から。』
はぃ、なんだか心が軽くなるような「ことば」とその解説です。
晩年の父は、身体が思うように動かない状態になってしまいました。私も同じような道を進みつつあります。
そんな状態でも「明るくあくらめる」ことができていたのでしょうか?
そして、同じ日の同紙一面コラム「天声人語」には、次のような一節がありました。
『‥‥晩年に失明した哲学者サルトルは「他者こそ私の老いである」との名言を残している。
老いてなお盛んなのもいいが、衰いも認め、他人の助けを受け入れ、生き延びようとする。
その振る舞いの何と人間らしいことか。‥‥』
「他者こそ私の老いである」‥。こちらも心に染みる「ことば」です‥‥。