しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

穏やかな肯定の言葉

昨日の続きです‥。

この一週間は、朝日新聞一面コラム「天声人語」にも心の琴線に触れる「ことば」がありました。


まず、11月27日(月)は、「被害者が名乗れない社会」に関する内容で、次のような記述がありました。

『‥‥衆口、金をとかす』と言えば、無責任なうわさや悪口の広がりが、

 正義を破壊しかねないとの意味である。

 ただ、中国の故事による、このことわざには前段もある。「衆人、城を成す」。

 多くの人が良心に従えば、社会は必ず正される。そうであれと願いたい。

 今年も「犯罪被害者週間」が始まった。いま、あえて問う。

 被害者が名乗れない社会とは、何なのだろう。』


次に、12月2日(土)は、「ひきこもりラジオ」に関する内容で、次のような記述がありました。

『‥‥冷たい風が冬を告げる。この国では、年間2万人が、自ら命を絶ってしまう。

 路上で生きる人や、季節性のうつを抱える人にとっても、最も苦しい時期だろう。

 一日一日、ただ命をつなぐ。それだけで、十分に価値がある。

 穏やかな肯定の言葉とともに、50分間の放送は幕を下ろす。

 《それでは、皆さん。来月も生きてまた、お会いしましょう》』


一日一日、ただ命をつなぐ。それだけで、十分に価値がある‥‥。

16世紀フランスの哲学者、モンテーニュの「あなたは生きてきたではないか」の世界観です‥‥。