今日は町立図書館に行って、1月28日(日)から2月3日(土)までの
朝日新聞一面コラム「折々のことば」を、まとめ読みしてきました。
この一週間で印象に残ったのは1月31日(水)、山根基世さんの
「声っていうのはね、耳に届くんじゃないんですよ。肌から心に滲み込むんです」という「ことば」で、
いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『話しあえば何かが分かちあえるというのは大きな間違いじゃないかと、NHKの元アナウンサーは言う。
人との語らいの中で大切なのは聴きあうことだと。
主張をぶつけあうだけだと、相手にふれることなく終わる。
聴く側の「聴こう」という姿勢があってはじめて、相手から言葉が零(こぼ)れ落ちてくる。
言葉の肌理(きめ)が「肚の底」に沈む。「こころの声を「聴く力」」から。』
なるほど、「声は耳に届くのではなく、肌から心に滲み込む」のですか‥。
NHK「映像の世紀バタフライエフェクト」の、山根さんの「胸を打つナレーション」を思い起こすと、
この「ことば」には、とても説得力があります。
ところで私は、「肌理(きめ)」という漢字を、初めて目したように思います。
広辞苑には、きめ【木目・肌理】は、「皮膚の表面のこまかいあや」や
「物の表面に現れたこまかいあや」といった説明がありました。
「きめが細かい」の「きめ」だったのでね‥。一つ勉強になりました‥‥。