しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「普通の金融調整」を考える

孫娘が卒業アルバムを我が家に持参してくれました。

ほとんどのページがカラー刷りで、「卒業記念文集」もアルバムと一緒に編纂されていました。

私の時代のアルバムはほんの数ページで、しかも白黒印刷だったことを考えると、隔世の感があります‥。


さて昨日は、日銀の金融政策のことについて触れましたが、

今月22日付けの「溜池通信 vol.785」の特集記事も、

「日米金融政策の「出口」を求めて」というタイトルでした。


このなかで「かんべえ」さんは、日銀の植田総裁の次のような発言を引用されていました。

『「異次元緩和は、一応、役割を果たしたと考えている。

 ただし過去に買った国債が残高としてバランスシートに残っていて、

 同じことが ETF にも言えるということで、異次元緩和の「遺産」のようなものは残り続ける』

『明後日から行われる金融調節について、特に名前は考えていない。

 短期金利を主たる政策手段とする普通の金融調節になる』


なるほど、「普通の金融調節」ですか‥。

サラリとしているけれども、その意味するところは重い言葉なんですね。

「かんべえさん」の説明では、2016年9月以来の政策の正式名称は、

「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」だったそうです。


そして「かんべえ」さんは、今回の賃上げや今後の日本経済について、次のように述べられていました。

『おそらく企業に対して、今回の賃上げ決定の背中を押したのは、

 「いよいよ少子・高齢化が本番を迎えた」という認識であろう。

 つまり「賃上げをしなければ、人材が採れない」時代に突入したという危機意識である。

 今後の日本経済では、「生産性の低い分野から高い分野への労働移動」が進むことになるだろう。

 結果として、日本経済全体の成長力も上昇することになる。

 ただしミクロで考えれば、これは「人手不足倒産する企業が増えて、

 余った労働力がより高収益の企業に吸収されていく」ことを意味する。

 かならずしも美しい言葉通りではなく、低所得産業の苦闘や地方経済の衰退といった問題も、

 同時に起こり得ると考えておく必要がある。』


どうやら「普通の金融調整」が、大きく日本経済を動かす「契機」になりそうです‥‥。