内閣府経済社会総合研究所が、
「子どもを持つ若年層を対象とした幸福度に関する研究」というレポートを公表しています。
レポートの要旨では、研究の分析結果を紹介していますが、
主なものを挙げると、次のようになります。
・子どものいる若年層の女性は、
子どもがいない同年代の女性に比べて、
現在の幸福感、生活満足度、5年後の幸福度のいずれもが低い傾向にある。
・男性の場合、子どもがいる男性と子どもがいない男性に間に幸福度の差は存在しない。
・世帯収入の高い女性は、収入レベルが低い女性に比べて全般的に幸福度が高いものの、
子どもがいる女性とそうでない女性の幸福度の差はかえって大きい。
・常用雇用され、かつ子どもがいる女性は、現在の幸福感も生活満足度も低い。
・子育て支援サービスに満足している女性の幸福度と、
子どもがいない女性の幸福度の間に統計的に有意な差は存在しない一方、
満足していない女性の場合は、子どもがいない女性にくらべて幸福度が低い。
この分析結果から、レポートでは次のような点を示唆しています。
・世帯収入の高さは、子育てに関する負担感を補うわけではない。
・子どもを持つ女性の幸福度が子どもを持たない女性に比べて低いのは、
共働きをしている女性が子育ての負担を多く感じていることによる。
・子育て支援サービスを充実することが重要である。
う〜ん、これは深刻な問題ですよね。
このままでは、子ども産んで子育てしようとする女性はいなくなってしまいます。
レポートでは、
『本研究は、あくまでも子育ての入り口に直面している若年層に限った分析であり、
必ずしも子どもを持つことそのものが幸福感を下げることを示すものではない。』
と断り書きをしていますが、
では一体、どの時点で子どもを持つことの幸福感を抱くようになるのでしょうか?
自分の娘が働きながら子育てしているだけに、他人事とは思えません。
今の日本は、
女性の社会進出や労働参加を促すことにより、
潜在成長率を高めていく必要があると言われていますが、
若年層の女性が、働きながら子育てすることのへの抵抗感をなくすために、
子育て支援の環境整備に真剣に取り組む必要があります。
それはそうと、私の妻は子どもをもって幸せだったのかな?
そのような質問を妻にする勇気は、今の私にはありません……。(苦笑)