しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「われら」という意識の高揚

今日は町立図書館に行って、9月10日(日)から9月16日(土)までの

朝日新聞一面コラム「折々のことば」を、まとめ読みしてきました。


この一週間で印象に残ったのは、9月10日(日)と9月14日(木)の「ことば」でした。

まず、9月10日(日)は、半藤一利さんの

「国民的熱狂をつくってはいけない」という「ことば」で、

いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。


『「バスに乗り遅れるな」。戦時下に流行した言葉だ。

 欧州制圧をめざすナチス・ドイツの進撃に倣うべく、

 報道機関と民衆は「アジア新秩序の建設」の声に乗った。

 時代の勢いに押し流され、自らもその動力の一端となって、戦争への堰(せき)を踏み潰していたと、

 作家は語る。「われら」という意識の高揚は排他性と攻撃性を強め、やがて暴発を招く。

 「戦争というもの」から。』


「われら」という言葉で連想したのは、阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」の歌詞でした。

「無敵の我等ぞ阪神タイガース」、「輝く我等ぞ阪神タイガース」と歌詞にはあります。

熱狂的で知られる阪神ファンですが、さすがに国民的熱狂とまではいかないものの、

「「われら」という意識の高揚は排他性と攻撃性を強め、やがて暴発を招く」というご指摘には、

ちょっとドキリとしました。冷静な言動や寛容な態度も、ぜひ持ちあわせていたいものです‥。


ところで、「阪神ファン」といえば、俳優で作家の中江有里さんが、

日経新聞への「亡き母と阪神、心の支え」という寄稿文の中で、次のようなことを述べられていました。

『‥‥ついに達成したリーグ優勝。

 ほんとに優勝したんだな、と感慨深い気持ちになるのは18年の重みなのだろう。

 長い人生の中では負けることの方が多いと思う。

 だからこそ、本気で向かっていって勝てたときの喜びは大きい。

 阪神の優勝は経済効果とかだけでなく、何か大きくて豊かなものをもたらしてくれたと思う。

 日本一へ向けて、これからもみんなを勇気づける試合を楽しみにしたい。』


はぃ、阪神ファンの気持ちを代弁していただき、ありがとうございます‥‥。