しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

一片の潔さ

よく晴れて気温も上昇し、穏やかな一日となりました。


今日は町立図書館に行って、12月17日(日)から23日(土)までの

朝日新聞一面コラム「折々のことば」を、まとめ読みしてきました。

この一週間で印象に残ったのは、二つの「ことば」でした。


まず、12月21日(木)は、永井荷風

「石の高さ五尺を超ゆべからず、名は荷風散人墓の五字を以(もっ)て足れりとすべし。」

という「ことば」で、いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。


『「余死するの時、後人もし余が墓など建てむと思はば‥‥

 娼妓の墓乱れ倒れたる間を選びて一片の石を建てよ」という文に続け、こう記す。

 夜は吉原に寝泊まりし、銀座で朝食をとって午後に宅で執筆する日々。

 世の毀誉に耳を貸さず、係累との交わりも絶つ作家は、

 苦界に身を沈めて散った遊女らの心境に身を映したか。

 日記「断腸亭日乗」昭和12年6月22日付の記述から。』


う~む‥‥。

私はこれまで荷風の著作を読んだことがありません。

ですから、荷風がこんな破天荒な生き方をしていたとは知りませんでした。

しかし、「一片の石を建てよ」という、墓に執着しない「一片の潔さ」には共感できるものがあります‥‥。


追記

我が家でインフルエンザの療養をしている孫娘は、どうやら高熱は下がったようです。

その孫娘のために、町立図書館で本を2冊借りて帰りました。

そのうちの一冊は、漫画の「君たちはどう生きるか」です‥‥。