昨日の続きです‥。
1月16日(火)の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、岡崎武志さんの
「何事も、苦難の解決法は自分の中に潜んでいる。」という「ことば」で、
いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『これは苦難の渦中にある当人には言えないことである。その人に向かって他人が言えることでもない。
むしろ事が終わった後で他人のみが口にできる言葉であろう。
生涯病につきまとわれた作家・木山捷平(しょうへい)は、
己の弱さを自覚していたから逆にしぶとく生きえたとライターは言う。
何もしないし、できないその「臆病」によって戦時下も命をつないだと。「人生の腕前」から。』
はぃ、これはとっても勇気づけられる「ことば」とその「解説」でした。
己の弱さを自覚すれば、逆に解決策が「神の啓示」のように見つかるのかもしれません‥‥。
ところで、一昨日にNHKで放映された
クローズアップ現代「佐藤優が語る2024年の世界と日本」は、秀逸で見応えのある内容でした。
私は、佐藤さんがテレビで自らの思想・思考を語る姿を初めて拝見しました。
また、番組HPに掲載された「取材ノート」(桑子アナと佐藤さんの問答)は、必見の内容だと思います。
そのなかでも、佐藤さんが語った「贈与の連鎖」という言葉に、深く感銘を受けた次第です‥‥。
www.nhk.or.jp
追記
「贈与の連鎖」を語られた箇所は、次のような内容です。
『‥‥ですから、自分が恵まれた環境にあると思った人に関しては、それは自分の力じゃないんだから、
それは社会に返さないといけないと。また自分がちょっと大変な状況だということだったら、
遠慮なく助けてくれと言っていいと思うんです。
こういうことが率直に言えると、環境の良いところにある人というのは、
それは自分の力じゃないから社会に還元しないといけないと。
厳しいところにいる人は頑張りすぎない、助けてくれと。
そういうふうに言うと、助けてくれる人必ず出てくる。こういうふうに私は思っているんですよ。』
ひょっとしたらこれも、「己の弱さを自覚する」ことに、つながるのかもしれません‥‥。