今日は町立図書館に行って、7月23日(日)から7月29日(土)までの
朝日新聞一面コラム「折々のことば」を、まとめ読みしてきました。
この一週間は、印象に残る「ことば」が盛りだくさんでした。
まず、7月24日(月)は、E・M・フォースターの
「偉大な創造的行為やまっとうな人間関係はすべて、
力が正面に出てこられない休止期間中に生まれるのである。」という「ことば」で、
いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『社会の基盤はたしかに力によって支配されるものだが、
大事なのは「それが箱から出てこないようにする」ことだと、英国の作家は言う。
「文明」とは、ほかでもないこうした暴力の「休止期間」を意味する。
暴力が眠っていない間は、寛容や善意も「軍服に踏みにじられる一本の花」にひとしいと。
評論「私の信条」(小野寺健訳)から。』
次に、7月25日(火)も、同じくE・M・フォースターの
「英知は、長いあいだ正しく維持された人間関係から生まれるのだ。」という「ことば」で、
これまた鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『老年については、やれ不機嫌だ、哀れだ、高慢だなどといわれるが、
老年は老いぼれるのとは別に、英知とも深く結びつくと英国の作家は言う。
それは個人が長い時間をかけて人びとの間で培った「業績」であり、ガイドとして役立たずとも
「見本」としては貴重だと。何より「知恵は増えて精力は衰える」という恰好の時期だとも。
随想「老年について」(小野寺健訳)から。』
恥ずかしながら、E・M・フォースターという小説家の存在を初めて知りました。
ウィキペディアによると、「異なる価値観をもつ者同士が接触することで引き起こされる出来事について
描いた作品が多い。」とか‥。
それは今回の「ことば」からも、十分に伝わってくるようです‥‥。