今月9日(金)に放映された「ドキュメント72時間」を、NHKプラスで視聴しました。
今回は「愛媛・今治 昭和から続くサウナにて」というタイトルでしたが、
その舞台となった今治市は、私が社会人となって初めての赴任先でした。
自動車税など県税を徴収するために、市内をバイクで駆けずり回っていましたが、
このサウナの存在は今日まで知りませんでした。当時知っていれば通ったと思うと、残念至極です‥。
さて、その同じ日付の「溜池通信」の特集は、「米国の逆説~強い経済が生む政治の混迷」でした。
今回の特集も大変勉強になりました。例えば次のような記述です。
『‥‥それ(日本企業)とは対照的に、米国経済は成長分野にリソースを集中投入し、
あっという間に巨大企業を誕生させてしまう。
まずは「一旗揚げる」ために、世界中から野心のある若者が集まってくる。
次に新しい技術やアイデアを提供する大学や研究機関、機動的に資金を供給する金融機関、
イノベーションを加速するためのエコシステムが出来上がっている。
さらに成功者を称える文化があり、「成り上がりもの」が叩かれることが少ない。
他国から見ると羨ましくはあるけれども、これらは簡単に真似のできることではない。
「移民たちが作った人工国家」という米国の歴史的背景があるからこそ、
これだけ柔軟性に富む経済が誕生しているのである。
ただしこの「変わり身の早さ」は、前の時代の花形産業をあっさり捨て去って顧みない「節操のなさ」と
裏腹の関係にある。‥‥』
『‥‥奇妙な政治的混迷のもともとの原因は、米国経済の目覚ましい成功にある。
企業は成長を遂げ、労働者もそれに順応していく。ただしそこからはみ出る人たちもいる。
彼らのルサンチマンは、以前ならば受け皿がなかった。
しかるに米国の政治システムは、「声なき声」を拾い上げてしまうのだ。
彼らの声は「見返り」を求めるのではなく、いわば現状への「復讐」を望んでいる。
そういう意味では、米国の民主主義はちゃんと機能している。
だが政治の生産性が低下しているのである。‥‥』
なるほど‥‥。米国経済の強さと政治の混迷の要因が、おぼろげながら理解できました。
今年の米国大統領選は、再びバイデン現大統領とトランプ前大統領の対決になりそうですが、
お二人ともかれこれ御高齢ですよね‥。米国には若い優秀な人材が、山ほどいると思うのだけれど。
この疑問は頭から消えることはなく、また、私の理解を超えています‥‥。